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私が長年関わっている「南アルプスマウンテンバイク愛好会」では、地域のことを深く知るとともに地域のお役に立てるように、清掃活動、お祭りのお手伝い、敬老会等への参加、昔の山利用の自主調査、そして昔の山道の発掘と再生、利活用を行っています。

その中で、最近はっきりしてきたことがあります。

それは、当会のような自主ルールを設けてそれを遵守し利用することで、かつ自分たちで山道の再生からメンテナンスまで行うことで、山道がそれ以上傷まなくなったり、以前より状態が良くなったりしているのです。

たぶん、森林レクレーション後進国の日本では、マウンテンバイクは山を壊す存在、危険な存在と思われがちです。しかし、長年の私たちの活動で地域にご理解いただき、私たち自身もわかってきたことが、マウンテンバイクが山道に関わると山道の保全につながるということです。

以下の写真は、地元集落と協定を交わし、約4年間、当会のルールを遵守して整備と走行を続けてきた山道の写真です。

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何も手を加えないと降雨のたびに山道がこのように水路となり、侵食が進みます。

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もう道ではなく沢ですね。

一度流れた表土は戻ってきません。
少しでも早く流出を止める手立てが必要になります。

以下の写真たちは、
ビフォア・アフターです。

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降雨のたびに山道に沿って水が流れていました。


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山道の左側に水路を作ることで山道の侵食が完全に止まりました。
左側には堆積物がたくさんあるので水は地面に浸透していきます。


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塹壕状で水の逃げ場の無い区間。


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水切りを入れることで塹壕区間前に排水を実現。


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侵食が完全に止まり、元はV字渓谷だった区間が以前よりフラットになりました。

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ここも降雨のたびに侵食が進んでいた区間。
深い轍ができていました。



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2、3年分の腐葉土で轍が完全に埋まっています。
まだまだ完全な土になるまでは時間がかかるかもしれませんが、これ以上流れることはほぼ無く、定着していくのではないでしょうか。

このように、マウンテンバイカーの中には山道の維持管理や設計を専門とする人材がいます。マウンテンバイクは山道を自転車で走る遊びなので、登山等よりも路面の状態に対して意識の高いです。そのため、山道の設計、メンテナンスに関しては非常に精度の高い仕事ができます。

私たちも長年の経験で得たノウハウで、これから新たに関わらせていただくルートの維持管理を行っていきたいと思います。

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マウンテンバイカーが手を加えていない状態なので、このように年々侵食が進んでいました。
石が浮いているということは表土が流されて、石だけが残った状態ということなのです。

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こちらは毎年雨期には沢になり侵食が進んでいる区間の始まりです。排水処理が重要になる区間です。

実は、この道は、もちろん林業の木材の切り出しや薪や下草刈りにも使用されましたが、山中の限界集落にある神社の夜祭りに行くための参道でもあったのです。毎年11月下旬にその限界集落では夜祭りが執り行われ、私たちは5年前からお手伝いさせていただいております。この古道を使用して提灯行列ツアーを開催しているボランティアグループもあり、私たちもお手伝いさせていただいておりましたが、このたび、常時山道のパトロールができることになり、より安全に提灯行列や日々のハイキングを楽しんでいただけるようになるのではないかと思っております。

コツコツと実績を積み上げていきたいと思います。